スタートボタンを押してください
◆スタートボタンを押してください(創元SF文庫)
スタートボタンを押してください (ゲームSF傑作選) (創元SF文庫)
- 作者: ケン・リュウ,桜坂洋,アンディ・ウィアー,アーネスト・クライン,ヒュー・ハウイー,コリイ・ドクトロウ,チャールズ・ユウ,ダニエル・H・ウィルソン,チャーリー・ジェーン・アンダース,ホリー・ブラック,ショーナン・マグワイア,デヴィッド・バー・カートリー,ミッキー・ニールソン,ジョン・ジョゼフ・アダムズ,緒賀岳志,米光一成,中原尚哉,古沢嘉通
- 出版社/メーカー: 東京創元社
- 発売日: 2018/03/12
- メディア: 文庫
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★2.5~3
読んだ。ぼちぼち。「猫の王権」が好きかな。
読書記録 2017/09/10
◆勉強の哲学 千葉雅也
☆3.5
1~3章と4章で違う本というイメージ。
1~3章は個人的には面白かったが、学問はスケール(物差しという意味でもあるが)を変えてみると違うという、なんか小論文の参考書で昔習ったことと、「なんで?」を突き詰めていくこと、違う2つを結びつけると面白いものが見えるかもよ、という話だと解釈した(あくまで自分的には。違うかもしれん。)。
4章はどうやって本を選ぶかと、記録の方法とか。自分としてはevernoteの使い方を語ってほしかったなと思う。
1~3章と4章でどっちを本当は書きたかったんだろう。そこが一番知りたいかな。
◆SPEED 赤羽雄二
特筆すべきことなし。
メールなどに定型文を作って再利用する、単語登録を多くするぐらいはやってみようと思った。0秒思考は面白かったので買ってみただけ。
◆寿司 虚空編 小林銅蟲
☆1
巨大数の話。料理の話は何も出てこなかった。寿司って書いてあるから料理の話かと思った。「めしにしましょう」とブログの「パル」が大好きなので。だけれども、巨大数は興味の対象ではないので苦しかった。俺のリサーチ不足
音ゲー初心者がデレステでmaster全部クリアした話
デレステに挑戦
デレステというのはアイドルマスターシンデレラガールズスターライトステージのこと。twitterで多少絡みがある人がやっていて、興味を惹かれたので2ヶ月ぐらい前に手を出してみた。プレイした機種はiphone。音ゲーはほとんど素養がなく、高校生の頃に兄弟がダンスダンスレボリューションの家庭用を買ってきたのでちょっとやったぐらいで、当時は音ゲーは全然センスがないことに気付いただけだった。
目標がないときりがないことになるので、とりあえず、ひととおり曲を遊べたらいいかなと思って開始した。debut、regular、pro、masterという4段階の難易度があって、最初はproというレベルにも四苦八苦するぐらいだった。ただ、アイドルソングはそんなに嫌いじゃないので順番にやっていった。いわゆるソーシャルゲームにありがちなプレイに時間で回復していく「スタミナ」が必要で最初は3曲程度しか同時にプレイできない感じだった。しかし、デレステの通貨単位の「ジュエル」を使えばスタミナを回復できて、「ジュエル」はログイン時にもらえたり、イベントなどでボーナスポイントとしてもらえる形なのでわりとプレイしたいだけプレイできるような感じだった。
全曲masterクリアするためにやったこと
・楽曲レベルの順番にプレイする
・クリアしたら次のレベルにいく
・壁にあたったら前の楽曲レベルでスコアランクSが出るまでプレイ
・ひたすらやっているといつの間にか上手くなっていくので再挑戦
・なんとなく好きな曲はやり込む
こんな感じでだんだんクリアしていけた。上手くなっていくのを実感できるのは楽しいのでわりと続いていた。
TOKIMEKIエスカレートの壁
最難関のレベル28の「あんずのうた」「TOKIMEKIエスカレート」はクリアできるまで時間がかかった。「TOKIMEKIエスカレート」のmasterを完璧にできる人は頭おかしいんじゃないか(褒め言葉)と思っていた。ただ、テニスのサーブとかと一緒で延々と同じ動作を繰り返していると頭が最適化してくれるので、そこそこできるようになる。youtubeとかで手元をうつした動画を見たりしていてもTOKIMEKIエスカレートはなかなかクリアできなかったが、ダメージを回復したり、ダメージをブロックするようなスキルも使って乗り切った。フルコンめざすときりがないので、あとはぼちぼち楽しむぐらいにしようかと思う。
使ったお金について
多分総額1万円ぐらいは払った。キャラクタとかライブのシーンはSFCとかPSの世代の自分にとってはかなり綺麗にみえて、これにお金を払いたくなる気持ちはわかるなぁと思わないでもなかった。ガチャも結構引く時に興奮するし、ボタン一つで引けてしまうので使ってしまう気持ちはわかるなと思った。
通常は1回300円ぐらいで1人アイドルを引けるのだが1日1回限定で80円ぐらいで1枚アイドルを引ける仕組みがあって、よくできているなぁと思いながらプレイしている途中の期間からは毎日引いていた。でもまー、イベントでそこそこレアリティが高いアイドルはもらえるし、masterクラスだと初回クリアでジュエルをもらえたりとか、スコアSになるとジュエルをもらえたりするので、ガチャをやらなければお金を払わなくてもスタミナ回復させつつ結構楽しめる気がする。あと、好きになった曲はitunesでお金払って買った(8曲ぐらい・2000円)。
蛇足だが最初にもらったボーナスポイントで300円(相当)のガチャを引いた時にいきなりSSR(一番レアリティが高い)が出て、後から思えばアレって確率を上げてあったんじゃないかと疑心暗鬼になった(笑)。自分がゲームの会社側だったらやりかねないような気がする。
総評
よくできたゲームだった。十分に楽しませてもらった。ソシャゲにお金つっこむ人の気持ちもなんとなくわかったのは良かった。自分は弱いのであんまり突っ込まないようにしていたが…。ネットみていると好きなキャラクタが限定できた時には何万円とかいう単位でつっこむ人も時々いるみたいで、すげー世界だなと思った。でも、パチンコとか競馬とかと一緒か。
頑張れない自分を責めないために、あるいは「介護士からプロ棋士へ(今泉健司・講談社)」を読んで考えたこと
奨励会の三段リーグの本は大崎善生の「将棋の子」を読んだことがある。奨励会というのは、地方で神童と呼ばれるような若い将棋指しが集まってきて、それが一部の俊英だけがプロになれて、他はどこかで見切りをつけてやめなきゃいけない、あるいは時間制限がきて退会になってしまうという場所というイメージだった。それは、身を切られるような経験に僕には思えて、そんな話かなと思ってこの本を手に取った。
読んでいて、自分の事と重ね合わせる部分があり涙が出てしまった。おそらく正直に書かれているんだと思うけど、頑張らなきゃいけない時期にパチスロや麻雀にはまって頑張れなかったという部分を見て、自分が大学受験のために浪人していた時のことを思い出した。当時、予備校の帰りにゲーセンに寄ったりして、「こんなことをやっていていいのか」という自問自答はいくらでもしたんだよね。限界までは頑張れなかったな。その経験は今思い出してもつらい気持ちになる。
今泉さんは、奨励会生活の後に介護の仕事とか普通の会社で働くことを経て、色々なものへの感謝が出てきたように書かれていた。僕もどうにか大学に入って、後悔しないようにと思って生きてきた。結果として今泉さんは41歳でプロ棋士になられたんだけど、これがもし失敗していても、今泉さんが人生の軌跡を書かれたとしたら、成長物語としてすごく読み応えがあったと思う。もちろん、他人事だから言えるわけで、プロになれなかった人生なんて冗談じゃないと思うだろうけど。
極限近くまで努力を続けることはすごくつらいことで、それは本当に一部の人にしか無理なんだと僕は思う。水谷隼の「負ける人は無駄な練習をする」で書かれているチャンピオンの異常さは勝負に全てとは言わないまでもほとんどの部分を投入できることにあって、それができることがチャンピオンというか、勝負事で頭角を表す才能なんだろう。錦織圭は背を伸ばすために「寝ていろ」ってコーチに言われたら本当に寝ていたみたいだ(雑誌で読んだだけだからソースは提示できない)。そんなの普通の中学生には無理でしょう。羽生善治は「才能とは、一瞬のひらめきやきらめきではなく、情熱や努力を継続できる力」と言ったみたいだけど、それは、まわりで努力を継続できなかった人をみて思ったことなんじゃないのかなと勝手に推測している。
で、僕のような努力を継続できない凡才はどうやって生きるべきかって話になるんだけど、頑張れないことも含めて、自分の能力を肯定するところがスタート地点なんじゃないかなと思っている。努力を続けられないのも自分で、そのことをいちいち責めていると疲れてしまう。勝負事の場面でできなかったことを後悔していたら十分に能力を発揮できない。それよりも、できた努力を肯定する。例えば、仕事に疲れた後に、数ページ勉強できたことを褒めてやる。そして自分の能力の限界なんだからしょうがないと思う。ただ、自分の怠惰さを正当化するわけにそうしているんじゃない。一生懸命生きようとするのはすごく大事なことで、僕は自分の能力を肯定することで、逆に自分の限界まではやろうという気持ちになれるようになった。過去のことを後悔せずに一歩一歩歩いて行くことが大事だよね、と思っている。そうすると、頑張れるだけはやったからしょうがないかなと思える。大学時代はテニスを真面目にやっていて、団体戦の前はすごく緊張したけど、やれるだけの練習は自分の能力の範囲でやってきたからと思って気持ちを落ち着かせていた。勉強とか試験とかで練習時間に制約があった時は多かったけどね。でも、頑張ってきたって思いながら前向きに戦いにのぞめることや、トップクラスの能力はないけど、明日も頑張ろうと思えることは非常に大事だと思っている。
記事内で言及した本